通所介護(デイサービス)の運営指導では、個別機能訓練加算の算定根拠や、提供記録の整備状況が特に重点的に確認されます。この記事では、通所介護の運営指導でよく指摘される内容と、日常的な整備のポイントを解説します。
通所介護の運営指導で確認される主な内容
通所介護は多くの利用者が同時にサービスを受けるため、個別の対応状況と集団での運営体制の両面が確認されます。主な確認内容は以下の通りです。
- 通所介護計画書の作成・更新・同意
- 個別機能訓練の実施記録と加算算定根拠
- 人員配置基準(管理者・生活相談員・看護職員・介護職員・機能訓練指導員)
- 送迎の実施状況と記録
- 各種加算の算定要件の充足状況
通所介護計画書の整備ポイント
通所介護計画書は、居宅サービス計画(ケアプラン)の内容に沿って作成し、利用者または家族の同意を得ることが義務づけられています。
よくある指摘事項
- ケアプランと通所介護計画書の目標・内容が連動していない
- 定期的な見直し・更新がなされていない(介護認定の更新時などに未更新)
- 利用者または家族の署名がない、または日付が空欄
- 計画書の目標が「機能維持を図る」など抽象的で具体性がない
個別機能訓練加算の確認ポイント
個別機能訓練加算(Ⅰ・Ⅱ)は、通所介護で算定頻度が高い加算のひとつですが、算定要件が細かく、書類の不備による指摘も多い項目です。
加算Ⅰ(身体機能の維持・向上)の要件
- 機能訓練指導員(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師等)の配置
- 利用者ごとの個別機能訓練計画書の作成・同意・定期的な見直し
- 訓練内容・実施時間・担当者の記録
加算Ⅱ(生活機能の維持・向上)の要件(令和3年度改定後)
- LIFEへのデータ提出と活用(フィードバックを踏まえた計画の見直し)
- 個別機能訓練計画書へのLIFE対応項目の記載
よくある指摘事項
- 機能訓練指導員の勤務実績が配置基準を満たしていない日がある
- 個別機能訓練計画書が画一的で個人差がない
- 実際の訓練内容と計画書の内容が乖離している
- LIFEへのデータ提出の記録がない(加算Ⅱ算定事業所)
人員配置基準の確認ポイント
通所介護は、利用者数に応じた人員配置基準があります。当日の出勤状況・勤務実績が基準を満たしているかが確認されます。
- 管理者:常勤専従(兼務要件あり)
- 生活相談員:利用者100人に1人以上(常勤換算)
- 看護職員:利用者数に応じた配置(単位ごと)
- 介護職員:利用者15人に1人以上(常勤換算)
- 機能訓練指導員:1人以上(日中配置)
勤務実績・シフト表を整理して、配置基準を常時満たしていることを確認できる状態にしておきましょう。
送迎の記録と確認
送迎加算を算定している場合、実際に送迎を行ったことを記録することが必要です。送迎記録(日付・利用者名・担当者・送迎先)の保管状況が確認されます。
処遇改善加算・LIFE関連加算の確認
処遇改善加算・特定処遇改善加算・科学的介護推進体制加算(LIFE)などの各種加算について、計画書・実績報告・職員への周知状況が確認されます。LIFEを活用した加算を算定している場合は、データ提出の記録と活用記録が求められます。
よくある質問
Q. 機能訓練指導員は「日中配置」とありますが、全時間帯に必要ですか?
A. 機能訓練指導員は「日中を通じて1人以上」の配置が必要とされています。全時間帯を1人でカバーする必要はありませんが、勤務実績により配置時間が確認されます。
Q. 個別機能訓練計画書は通所介護計画書と別に作成する必要がありますか?
A. 通所介護計画書と個別機能訓練計画書は一体化することが可能ですが、個別機能訓練加算の算定要件を満たす内容が記載されている必要があります。算定している加算の要件を確認し、必要な項目を漏れなく記載してください。
Q. LIFEへのデータ提出が遅れた場合、加算は返還になりますか?
A. 提出期限を過ぎた場合や提出が一定期間行われない場合は、その期間分の加算返還を求められることがあります。定期的な提出スケジュールを管理することが重要です。
コメントを残す